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【面倒見がいいから私立高校を選ぶ】は大間違い!?

受験合格のヒント

私立高校は面倒見がいい?

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菜の花子
菜の花子

高校受験にあたり、私立を選ぶか公立を選ぶかで悩まれているご家庭のためのお話です。

よく大学受験にむけて「面倒見がいいから私立高校に行かせたい」とお考えの親御さんがいらっしゃいますが、本当に私立は面倒見がいいのでしょうか?

そもそも面倒見が良いとはどういうことでしょう?

おそらく:

・大学受験指導に熱心

・放課後や長期休みの補習などサポート体制が充実している

・習熟度別にきめ細かい授業をしてくれる

・課題をしっかり出して勉強をみてくれる

その結果、私立高校に行けば予備校に通う必要がない・・・というようなことをイメージして、「面倒見がいい」と言う方が多いようです。

でもここに大きな間違いがあります!

「私立高校に通えば予備校はいらない」は大間違い!

大学受験のために「私立高校に通えば予備校はいらない」というのは大間違いです!!

勘違いして頂きたくないのですが、公立高校に行こうと、私立高校に行こうと、予備校は不要だと私は考えています。ただ、現実のこととして、私立高校に通う多くの生徒が予備校や塾を利用しています。詳しいデータを知っているわけではなく、あくまでも知り合いのご家庭や子供の友達を見ていての話しですが、公立高校か私立高校かで、予備校や塾を利用している生徒の割合が異なるということはないと思います。あるいは、私立高校に通う生徒の家庭は経済的に余裕がある場合が多いため、私立に通う人の方が予備校の利用率が高いかもしれません。実際私が家庭教師をしてきた生徒さん達は皆、私立中高に通う、裕福なご家庭のお子さん達ばかりでした。

面倒見がいいと思って私立高校に行ったのに、なぜ予備校に行くことになるのでしょう?

私立高校の生徒が予備校・塾に行く理由

私立だからといって授業が優れている保証はない

公立高校は数年ごとに教員の異動がありますが、私立ではありません。能力のない教員がずっと居座ることだってあるのです。授業自体はおもしろくても、先生の「趣味」ともいえる、大学受験指導とはかけ離れている、高尚な学問内容になっている場合もあります。

また、公立高校よりも非正規の講師が多いという実態もあります。中堅以下の私立高校に多いと言われています。

私立だからといって、授業が充実しているとは限らないのです。その結果、不足分を予備校で補うことを選ぶ人が出てきます。

受験指導に必死だから授業進度が速く、生徒がついていけない

中堅以上の私立高校では、大学合格実績を上げるため、授業スピードが速い場合が多いです。授業スピードが速いということは、生徒は授業についていくために予習に追われてしまい、肝心の復習に時間を割けないことを意味します。

復習に時間を使わないと実力はつきません。しかし復習の時間が取れないような忙しいカリキュラムの学校も多いのです。そこで成績が伸びないことを心配して、結局は大学受験のために予備校や塾に通うことを決めるご家庭が出てきます。

面倒見のよさとして出される課題が迷惑なこともある

授業とは別に、各自が取り組むべき問題集などが複数の教科で与えられる場合があります。この問題集が、もし解説が丁寧で、一人で解くことが可能な優れたテキストなら良いのです。しかし解説が不親切な問題集の場合、生徒は行き詰ってしまいます。その結果、個別指導をしてくれる塾を探したり、家庭教師を頼んだりする場合があります。

面倒を見てもらうのが、かえって迷惑になる具体例を挙げましょう。英語については、授業とは別に英単語集が与えられる場合が多いです。通常、各自がその英単語集で日頃から暗記を進め、時々単語テストが実施されます。英単語集は色々なタイプが市販されているので、私だったら自分のやりやすいもので学習したいと思います。しかし学校で指定されていて、しかもテストもあるとなったら、自分が覚えにくかろうが、それを勉強しないわけにはいきません。真面目な生徒ほど、そうするでしょう。1冊終わったら、別の1冊が与えられることもあります。同じ単語集を2周、3周と繰り返したくても、自分のペースでやらせてくれません。余計なお世話だと言いたくなります。

低偏差値の私立高校は公立高校よりもゆるい

高校は中学と違って留年がつきもの。勉強を激しく怠り試験で赤点をとると留年する可能性があります。そのため勉強嫌いの生徒でも、進級がかかっているとなれば、試験前には必死に勉強します。

ところが低偏差値の私立高校では、生徒は試験前でもあまり勉強しない傾向があると言われています。そういう高校にとっては、生徒は授業料を払ってくれる大切なお客様なので、たやすく進級させてくれるかららしいです。この高校の甘さに親御さんが不安を感じ、予備校や塾に行かせることもあるようです。

親が学校を信頼できないから予備校に行かせる

学校の指導が行き届いていて、子供も良く勉強していたとしても、不安になる親はいます。親の仕事は子供のことを心配することですからね。経済的に余裕があるご家庭であればあるほど、学校に任せてはおけないと思ってしまうようです。

私が以前家庭教師として英語を指導した高校生の中に、学校の授業科目のすべてについて、それぞれに家庭教師を使っているご家庭がありました。家で勉強する時には、必ず家庭教師が隣りにいるという状態です。生徒は真面目な子で、学校の授業をしっかり受けて内容をよく分かっていたので、私が教える必要はあまりなかったのですが、親御さんは学校だけに任せるのは心細いと感じたようです。

そういうご家庭が私立高校には多いのです。

まわりが予備校や家庭教師を使うと、ますます不安になって、真似をするご家庭が増えます。その結果、私立高校にはさらに予備校や塾や家庭教師利用が増えることになります。

私立高校VS公立高校まとめ

というわけで、私立高校だから良いとは限らないし、面倒見がよいことが必ずしも本人にとってプラスになるとは限りません。また、私立でも予備校や塾や家庭教師を使うご家庭はたくさんあります。公立高校より多いくらいたくさんあります。ですから、「面倒見がいいから」とか「予備校がいらないから」を理由に私立高校を選ぶことは危険です。

それでも私立高校に行きたい場合、または公立高校の滑り止めとして私立高校を受験する場合は、私立高校の大学合格実績を精査しましょう。「面倒見がいい」と謳っているだけの結果がそこに現れているか、よく考えてから、受験校を決定してください。

特に「併願優遇制度」(地域によっては「事前相談」「併願確約」など呼称が異なる)を採用している私立高校には注意が必要です。併願優遇制度は、公立高校が第一志望だが、そこが不合格だった場合、内申などの条件を満たせば、形だけの試験は受けるが、合格がほぼ確約されている入試です。中堅以下の私立高校には、学校経営のため生徒を確保できるように、この制度を利用している学校が多くあります。

なぜ併願優遇制度を使っている私立高校には注意すべきかというと、実際の学校のレベルよりも、偏差値が高く出ているからです。その私立高校を併願・合格して、さらにそこよりも難易度の高い公立高校に合格した生徒の模試の成績が偏差値決定に算入されるため、そのような歪みが起こります。

歪んだ偏差値を鵜呑みにしてその私立高校に入学してしまうと、「レベルが高いと思っていたのに、こんなはずじゃなかった!」と後悔することになります。

また、偏差値の高い有名中高一貫校にも注意しましょう。大学進学実績は素晴らしくても、それは中学から入学した生徒によるもので、高校からの入学生は成果を出していない場合も多いです。説明会で質問すれば内訳を教えてくれるはずですから、確認することをお勧めします。

そのように不安が多い私立高校ですが、公立高校はどうでしょうか? 最近は公立高校でも面倒見の良さをアピールしている学校が増えてきています。補習や長期休業中の講習が充実していたり、予備校のサテライト授業を受けられる公立高校もあります。

大学進学実績については、すべて高校入学からの生徒の成果ですから、三年間でどのくらい伸ばしてくれるのか、分かりやすいですね。

さて、公立でも面倒見がいいのはありがたいですが、そもそも、高校生になって面倒見のよさを求める、つまり学校に面倒を見てもらうとことをあてにするのは如何なものか?と私は思います。大学受験勉強は自分でするのです!! 学校の使えるところは思いっきり使うが、基本的には、あくまでも受験勉強は自分でやるという気持ちを持つことが大切だと思います!

学校選択は難しいですね。首都圏なら、まずはこちらで検討してみてはいかがでしょうか。

大学附属・系列校の検討にはこちら

ややこしい推薦基準や併願優遇を調べるにはこちらが便利

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