スタディサプリだけでは不十分なこともある
ヤフー知恵袋などで高校生からのスタディサプリについての質問をよく見かけます。
「スタディサプリの○○講座と市販の○○問題集ではどちらが良いですか?」
「スタディサプリの○○講座を受けていますが、○○問題集を足した方がよいですか?」
受験生が悩むのも無理はありません。なぜならスタディサプリだけでは、教科や内容によっては、あるいは志望校によっては、アウトプットが足りない面があるのは確かだからです。その証拠に「合格特訓コース」(月額9800円)を選ぶと、担当コーチから、スタディサプリの講座に追加して取り組むべき市販の問題集や参考書が具体的に提示されます。
ここでは「合格特訓コース」を選んでいないので担当コーチからのアドバイスがもらえない人のために、スタディサプリにプラスして取り組むとよい英語の問題集などを紹介します。(私の専門は英語なので、他の教科についてはアドバイスできなくてごめんなさい!)
英文解釈力を補おう!
英文解釈とは、簡単に言うと、「英文を正しく理解する」ことです。1つ1つの英文について、なんとなく分かるのではなく、文の構造を見極めて、正しく解釈することです。
英文解釈力が弱いと、長文を読むときに分かった気になるだけで、正しく読解できません。特に和訳問題では、複雑な文に潜む英文構造を見抜けず、正しく日本語に訳すことができなくなってしまいます。
英文解釈力を向上させるためには:
1.単語力
2.文法力
3.英文解釈のテクニック
これら3つが必要です。それぞれについて見ていきましょう。
英単語
1つ目の英単語は、好みの英単語集を選んで取り組めばよいでしょう。(スタディサプリの英単語アプリを使うという手もありますが‥‥‥)例えば次のようなものがおススメです:
英文法
2つ目の英文法については、スタディサプリの<文法編>でバッチリ対策ができます!
スタディサプリ高校講座・英語<文法編>は、学年別、レベル別に異なる講座が用意されています。各講座とも「時制、助動詞、不定詞、動名詞、分詞、関係詞・・・」などなど、単元別に講義が分かれています。
したがって、苦手文法分野のみ学習することもできるし、もちろん最初から終わりまで文法全体を通して勉強することもできます。
もちろんフォレストのような文法書を使って、自学で勉強をしてもよいのですが、人に説明をしてもらった方が頭に入りやすい人もいますね。そういう人には、スタディサプリの<文法編>映像授業は超分かりやすくておススメです!
予備校でわざわざ英文法の講座を受講する人がいますが、高額でもったいないと思います。
英文法は、スタディサプリを利用する方がコスパがよいのはもちろん、通塾の時間が無駄にならないし、必要な単元のみを勉強できるので、効率的です。予備校にすでに通っている人は英文法以外のことを予備校で習い、英文法はスタディサプリで学習して、時間を節約することをおすすめします。
なお、英文法は、たいていの高校生がおそらく1年生の時に(私立中高一貫進学校は中3の時に)、学校の授業で一通り勉強を終えていると思います。その時に英文法をしっかりマスターできていれば、スタディサプリ<文法編>は必ずしも受講する必要はありません。
英文法ポイントをマスターできている人は、あとは「英文法レベル別問題集」や「ネクステージ」(いわゆる「ネクステ」)などで演習を積んで、暗記にモレがないかチェックをしておけば万全です。英文法レベル別問題集は参考のために全書を紹介しますが、全部やる必要はもちろんありません。自分のレベルや志望校に合わせて選んでください。
英文解釈
さて、「英単語」「英文法」の対策はしてある(しつつある)という前提で、英文を読み解く上でもう一つ忘れてならないのが、先に述べた「英文解釈」のテクニックです。
この英文解釈の対策に近いものとして、スタディサプリ高校講座では<読解編>という授業が用意されています。学年別・レベル別に講座があります。
このスタディサプリ<読解編>が、市販の英文解釈の参考書代わりになるかどうかを検討するために、私は「高3トップレベル英語<読解編>」を視聴してみました。
「高3トップレベル英語<読解編>」には次の24講があります。
1.「名詞の動詞化・因果の流れ」
2.「倒置1・移動」
3.「倒置2・仮定法」
4.「挿入・省略・強調」
5.「比較」
6.「as の識別」
7.「文末焦点・節と疑似分裂文・分離」
8.「最難関大への英語」
9.「具体と抽象1」
10.「具体と抽象2」
11.「具体と抽象3」
12.「読解の急所」
13.「対比」
14.「幸福論(1)」
15.「社会論(1)」
16.「言語論(1)」
17.「文化論」
18.「経済環境論」
19.「心理学」
20.「幸福論(2)」
21.「社会論(2)」
22.「言語論(2)」
23.「歴史学」
24.「進化論」
このように盛り沢山の<読解編>なのですが市販の「英文解釈」の参考書と比較すると、残念ながらやや不十分に思われます。
最初の1~7講のみが、英文解釈用参考書によく取り上げられているテクニック(倒置、挿入、省略、強調、比較、asの扱いなど)を取り上げています。
ところが英文解釈として身に付けるポイントは、まだ他にもあります。スタディサプリ読解編では、長文を読み解きつつ、それらのポイントも扱ってはいるのですが、望ましくは、英文解釈の技術は技術として、長文トレーニングに入る前に系統立ててインプットしておく方のがおすすめです。まず十分な技術で武装してから、長文をたくさん、そして早く読む「多読・速読」の練習をするのが理想的からです。
そこで、余力のある人、英語で点を稼ぎたい人、難関大以上を目指している人は、是非スタディサプリだけでなく、市販の英文解釈用参考書も使ってほしいと思います。
英文解釈参考書のおススメは?
英単語・英文法も対策をしているという前提で、おススメの英文解釈用参考書を紹介します。
英文法が分からないと使いこなせないので、まずは英文法を一通り押さえた上で、次のような参考書に取り組むとよいでしょう。
英文解釈の技術シリーズ
両書とも、英文解釈に必要なテクニックが、1例文につき1つずつ、見開き2ページにまとめられています。例文の構造解説が非常に詳しいので、英文の修飾関係や構造を、何となくではなく正確に読むトレーニングにおすすめです。
「入門70」(センター8割レベル)の方が「基礎100」(センター8割~MARCH合格レベル)よりも難易度は低くなっていますが、それでも難しい語句が出てくるので、「入門」だからといって簡単というわけではありません。
英文解釈のテクニックとしては、両書とも、非常に細かく解説しているので、理論的に考えるのが好きな人には向いているかもしれませんが、人によっては読みづらく感じるかもしれません。(私はどちらかというと後者の方です。)
「入門70」→「基礎100」と両方やるべきだという考え方もありますが、2冊の内容がダブっている部分がり、さらに「基礎100」の英文は特に読みづらいので、難関大を目指している人であっても、両方やる必要はないと私は思います。
なお、最上位に「英文解釈の技術100」(ここでは紹介していません)というのもあります。これはたいていの人にとってオーバーワークになってしまうので、おすすめしません。
毎年出る頻出英文解釈
「毎年出る頻出英文解釈」(センター8割~MARCH合格レベル)は「基礎英文解釈の技術100」と同レベルの本ですが、「基礎100」よりも解説がシンプルで分かりやすいと思います。例題の単語は、脚注に意味が書いてあるので負担が少なく、取り組みやすいです。古い本なので中古でしか見つからないかもしれませんが、個人的に好きな参考書なので紹介してみました。Part1とPart 2に分かれていますが、Part 2は語句注や解説が少ないので、Part 1のみやるのがおすすめです。
ポレポレ英文読解プロセス50
最初の3冊は英文解釈の技術をポイント毎に学習するタイプの参考書です。それと違い、こちらの「ポレポレ」は、知っていることを「アウトプット」しながら確認していくタイプです。
ですので、2冊取り組む余裕のある人には、
「入門英文解釈の技術70」→「ポレポレ」
または
「”毎年出る” 頻出英文解釈」→「ポレポレ」
というつなぎ方もおすすめです。
ビジュアル英文解釈 Part I
ビジュアル英文解釈 PartI(センター8割~早慶合格レベル)も、ポレポレと同様に、知っている知識を使って英文を解釈していくアウトプット型の参考書です。ですので、「入門英文解釈の技術70」や「基礎英文解釈の技術100」などで技術をインプットした後に取り組むと効果的です。Part II もありますが、難易度が高すぎるので、たいていの人には Part Iをやるだけで十分だと思います。
スタディサプリ読解編
さて、スタディサプリ高校・大学受験講座に話を戻します。
先ほど、スタディサプリ高校講座の「高3トップレベル英語<読解編>」の24講をご紹介しました。最初の7講のみが、英文解釈の参考書にもよく取り上げられている、解釈のためのテクニックを扱っていると書きましたが、それでは、それ以外の講義は無駄なのでしょうか?
もちろんそんなことはありません!!!
残りの講義は、先の7講&それまでに学習してきた文法や構文の知識を使って、長文読解にチャレンジする、アウトプットのための講義です。各講義にわたって、読解の大切なポイントや、正しい解釈の仕方を確認するための下線部和訳など、良問が勢揃いしています!
ちなみに「高3トップレベル英語<読解編>」では、東大、京大をはじめとする旧帝大、一橋大を中心とする難関国公立大、および早慶などの難関私立大の過去問を中心に、最高レベルの英文を用意されています。
これらの良問を解くことができ、なおかつ映像授業で解説をしてもらえるのですから、スタディサプリの英語<読解編>を、是非フル活用するべきです!
ちなみに「高3ハイレベル英語<読解編>」の紹介文には:
・1~9講→独学で必ずつまずく「短文」の処理
・10~16講→自力では見えない文と文のつながりを「中文」で扱う
・17~24講→MARCH、関関同立、旧帝大よりやや簡単な大学の過去問を題材に、「長文」の総合演習をする
とあります。これも魅力的です!
さらに「高3スタンダードレベル<読解編>」の紹介文には:
・1~12講→独学で必ずつまずく「短文」の処理
・13~18講→センターの過去問を題材に、文と文のつながりを見抜く論理展開の授業
・19~24講→MARCHのやや簡単な英文を題材にした、「長文」演習をする
となっています。
さらに
「高3スタンダードレベル<読解編>」が難しい場合は、「高2スタンダードレベル<読解編>」から入ってください、
との注意書きもありました。
スタディサプリは、自分のレベルに合わせて講座を自由に選べるのが嬉しいですね。
分からなかったら何度も映像を一時停止して聞き直せますし!
スタディサプリと英文解釈のまとめ
繰り返しますが、予備校に行かなくても、スタディサプリで大学に合格できます!
大学受験というものは、我が子のように全く自学自習でも勉強材料を正しく選び、こなしさえすれば、合格できてしまうものなのです。しかし自学で参考書に向かうよりも、人に解説してもらった方が分かりやすいという受験生もいるでしょう。そういう人は、スタディサプリの良質の映像授業を利用しましょう。受験生をサポートしてくれる充実のコンテンツ、つまりレベルや必要に応じた勉強材料が、そこに用意されています。
予備校に通うには、移動時間もばかになりません。スタディサプリならスマホですき間時間にサクサク勉強することも可能です! スタディサプリは安いから良いのではありません。内容が充実しているから、お勧めしています。
ただ、予備校に通った場合と同様、必要に応じて不足分は自分で補わなければなりません。
そのために、英語については:
・単語帳は自分で選んで取り組みましょう。
・「英文解釈」の参考書を、できたら1~2冊取り組みましょう。
予備校に行く必要はありません。スタディサプリでは、精鋭講師陣が優良な映像授業でバックアップしてくれます。スタディサプリで「分からなかったことが分かるようになる」体験をしてみてください。賢く利用して、合格力をアップさせましょう。そして志望大学合格を勝ち取りましょう。大学受験生の皆さん、頑張ってください!
スタディサプリでは、2週間の無料体験ができます!まずは講義の良質さを試してみてはいかがでしょう?
自分に合うと納得できれば続ければよいし、合わないと感じたら、2週間の無料期間中に退会すれば料金は一切かからないので安心です。
精鋭講師陣の授業で、ライバルに差をつけましょう!