大学受験勉強はいつから、何から始める?
大学受験勉強はいつから始めれるのがよいでしょうか? 志望大学への合格を勝ち取るためには、受験勉強を始める時期は「早ければ早いほどよい」と私は思います。
息子が高校生のときに、保護者会で担任の先生が、北九州予備校の「不合格体験記」なるものを紹介してくださいました。北九州予備校では毎年「不合格体験記」を出しているそうで、受験が残念に終わった多くの受験生が例年よく言うことが「もっと早く始めていればよかった」だそうです!
受験勉強を仕上げるのには時間がかかります。受験勉強を始めるのが早ければ早いだけ、人より優位に立てるのは当たり前のことです。
では何から始めるか? 英語です!
なぜなら他の教科と異なり、英語は受験勉強に必要な基礎知識(つまり英文法)についての高校の授業が、早く終わるからです。
数学、物理、化学などの理系科目だと、進学校でも高3の秋まで教科書内容が終わらないということがあります。日本史、世界史、地理などの社会科目は、高校によっては1年、2年では授業が行われないなど、制限があります。
しかし英語は異なります。英文法については、中高一貫の進学校では中3の終わりまでに、公立高校では高1の終わりまでに、たいてい一通りの学習が終わります。
英文法さえ知っていれば英語の受験勉強は自学で先に進むことができます。ですから特に英語の受験勉強は、『いつから始める?』と悩む必要がありません。いくらでも早く始めることが可能です。また、早く始めるべきです。英語は理系、文系にかかわらず受験で必要ですし、社会人になっても必要です。どんなに勉強しても無駄になることは決してありません。
では英語の受験勉強を具体的にはいつから始めればよいか? 高校入学と同時が理想的です! あるいは高1の夏に! あるいは高1の春休みに! 遅くとも高2の夏には始めるべきです。そして英語を人より早く仕上げて、英語で逃げ切りましょう!
英語を早いうちにほぼ仕上げることができれば、受験勉強期間の後半を、勉強に時間のかかる理系科目や、社会科目、古文・漢文などにたっぷり割くことができます。英語で人より先に進み、逃げ切り、志望大学合格を勝ち取りましょう!
受験勉強を始める=予備校に行く?
さて、受験勉強をいつから始めるかを決めて、いざスタートとなると、予備校や塾に行かなければならないのではと不安になる人が出てきます。実際周囲で予備校などに通う人が増えてくれば、「みんなが行くなら自分も」という気持ちにもなることでしょう。親御さんから行くことを勧められる人もいるかもしれませんね。
しかし不安解消のためだけに予備校や塾に行くのは賢明ではありません。行ったからといって、合格が保証されることにはなりません。なぜなら予備校や塾は、受験生一人ひとりのレベルや必要に合わせた授業をしてくれるわけではないからです。
安易に予備校や塾に行くことを決めないで、まずは「自分の必要は何なのか? どの部分を強化しなければならないのか?」を認識する必要があります。その上で、それに合わせて受け身ではなく、「自分のために予備校や塾を利用する」という意識を持つことが重要です。またはスタディサプリ(月額1,815円~のオンライン映像授業)で、自分の必要に合った講座を選んで利用するのもおすすめの方法です。
英語の受験勉強のゴールは?
いつから受験勉強を始めるかがわかっても、ゴールを知らないと取り組み方を決めることができません。したがって、まずはゴールを知っておきましょう。
受験校によって違いはあるものの、また2020年の教育改革により今後入試の傾向が多少変わる可能性はあるものの、一般的に大学受験英語の中心は、「長文を速く読解する能力」を試すものです。
ちなみに高校で使われている「クラウン」などの教科書は、1レッスン当たりの語数が平均して800語くらいです。教科書はたいてい1冊あたり10レッスン程度で構成されていますから、1年かけて8,000語程度の英文を読むことになります。
一方、難関大の入試問題では、90~120分程度の制限時間内で、2,000~3,000語もの英文を速読し、なおかつ問題に答えていかなければなりません。例を挙げれば、東工大の2017年度入試では、大問1の語数が約1,760語の超長文、大問2の語数が約1,100語で、合わせて2,860語でした。
つまり大学入試本番までに、学校で1年間かけて読む英文の約1/4~1/3以上もの長文を高速で読解していく力を身に付けられるようにトレーニングをしていく必要があります。学校の授業中心では絶対不十分です。学校を当てにしないで(しかし使えるところは使って)、自分で勉強を進めていく必要があります。
英語の受験勉強の参考書ルートは?
それでは長文の速読力・読解力は、どうしたら身に付けることができるでしょうか?
当たり前ですが、十分な知識やトレーニングなしに、いきなり長文を高速で読み解くことができる人はいません。ステップを踏んで、力をつけていく必要があります。そこで、
<文法→精読→速読→受験校対策>
というステップを踏んで学習することをお勧めします。
またこのステップを進めていくのと同時進行で、英単語の暗記もします。
理想的には、高1の最初から学校の授業に合わせて文法をこつこつインプットし、高1の終わりまでに一通り文法を押さえます。次に高2の初め~終わりまでに精読・速読のトレーニングをじっくり、たっぷり行います。そしてそこまで仕上がれば、英語にはあまり時間をかける必要がなくなります。したがって高3では、受験校に合わせた英作文などの個別の対策をしつつも、仕上げに時間のかかる理系科目や社会科目などにたっぷり時間を割くことができるようになります。つまり、英語を早く仕上げて逃げ切るのです!
<理想的なスケジュール>
1.文法を一通りインプット
(高1春休みまでに完了)
↓
2.精読トレーニング
(高2の初めに開始 ⇒ 高2夏までに完了)
↓
3.速読トレーニング
(高2夏に開始 ⇒ 高2春休みまでに完了)
↓
4.受験校対策
(高3の初め~)
上記は理想的なスケジュールです。しかし受験勉強のスタートが遅れてしまう人もいるでしょうから、そういう人のためのスケジュールも下に記します。
<出遅れた場合のスケジュール>
1.文法を一通りインプット
(高2の末までに完了)
↓
2.精読トレーニング
(高3の初めに開始⇒高3夏までに完了)
↓
3.速読トレーニング
(高3夏に開始 ⇒ 高3秋までに完了)
↓
4.受験校対策
(高3秋~)
それでは上記に挙げた学習スケジュールの個々の項目について、具体的におすすめ参考書ルートを紹介しましょう。
まずは英文法をインプット!
英文法の知識があいまいだと、構文が複雑に入り混じった英文を正しく読み解くことができません。もちろん長文中に含まれる和訳や英作文などの設問に答えることもできません。
したがって、まずは英文法を押さえることが必要です。
英文法は高1の授業で(中高一貫の進学校では中3で)一通り学習するはずです。一番効率的なのは、学校の授業をうまく使うことです。授業の予習に力を入れるのは時間がかかるので効率悪いです。復習中心にして、授業でやったことをその都度身に付けていくようにしましょう。定期テストは暗記を定着させる良いチャンスだととらえ、テストのタイミングに合わせて、しっかり覚えこんでいくようにするとよいです。
もしも学校の英文法の授業が分かりにくい、あるいは英文法の授業はあったが怠けてしまって身に付いていないという受験生は、自学で高校文法を勉強しましょう。一番手っ取り早いのは、学校で副教材として文法参考書や問題集が配られていたら、それを利用することです。多くの高校では、フォレスト、エバーグリーン、ビジョン・クエストなどの文法参考書やその付属問題集が配布されているようです。それらを使って、文法単元ごとに学習していきましょう。
あるいは、分厚い参考書を読まないで、問題を解きながらサクサク進めていきたい人には、「ネクステージ」(いわゆる「ネクステ」)または「英文法レベル別問題集」がおすすめです。
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これらの文法問題集は、この時点ではまだ何周もして完璧に暗記する必要はありません。2周目、3周目は、高3になってから、復習&暗記モレチェックのために行う方が効率的です。今の段階は、ステップ2の「精読」に必要な文法知識を備えるために一通り学習しておけば大丈夫です。
なお、自学よりも講義形式で教えてもらう方が勉強しやすいという人は、スタディサプリの「文法編」の講義を利用しましょう。スタディサプリの文法の講義は私も視聴したことがありますが、分かりやすいのでとてもおすすめです。
以上、高校文法の学習についてお話ししました。しかしこれは、中学内容がきちんとマスターできている人の場合です。中学文法が十分でない人は、その状態のままで高校文法を身に付けることはできません。英語は積み重ねていく教科だからです。
そこで中学内容に不安がある人は、まず中学文法をやり直すことから始める必要があります!早急に取り掛からないといつまでたっても先へ進めませんから、頑張ってください!
中学文法のやり直しとしておすすめの参考書を紹介します。
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「くもんの中学英文法」は、中学文法を最初からやり直すのに適しています。解説が丁寧で分かりやすいです。本書で「理解」を完璧にし、さらに別冊付録の「完全チェックテスト」で「暗記」を徹底させます。
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「大岩のいちばんはじめの英文法」は例文も問題も易しい単語が使われているので、英語が苦手な高校生が取り組みやすい1冊です。25講あるので、1日1講やれば、約1ヵ月で完了します。各講義にチェック問題があるので、必ず問題もやりましょう。そしてあいまいな部分は翌日、翌々日も復習し、しっかり暗記して定着させます。
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「安河内の新英語をはじめからていねいに」は、中学内容に加えて高校内容も含まれています。英語が苦手で中学内容から復習したいが、そのまま高校内容までつなげていきたい人に向いています。語り調子で書かれているので読みやすいが、使われている語彙に難しいものが含まれているのが難点です。
なお、中学文法についても、参考書を使うよりも人に説明してもらった方が分かりやすいという人は、スタディサプリの映像授業がおすすめです。スタディサプリなら追加料金なしで中学生向けの講座を受講することができます。たとえば自分が「不定詞がわからない」とか「関係代名詞でつまづいた」となれば、それについての講座のみピンポイントで受講すれば効率がよいです。または全般的に復習しておきたければ、高1向けに「中学総復習」という講座が用意されているので、利用するとよいでしょう。
英文法から精読への橋渡しを「構文暗記」で
高校英文法(人によっては中学英文法も)の学習が一通り終わったら、いよいよ次のステップの「精読」へと移ります。
ただし、すぐに精読のトレーニングへと進んでもよいのですが、理想的にはここで「構文(例文)暗記をはさんでおく」のがおすすめです。構文暗記をすると、英語力がぐんとアップし、長文を読んだ時に、そこに潜む構文を見極めやすくなります。また英作文力もつきます。
構文集は何種類か市販されていますが、おすすめなのは「セレクトプラス英語構文76」です。
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「セレクトプラス英語構文76」は例文の数が多すぎず、各例文が短めで、かつ使われている英単語が難しくないのが特徴です。そのため、高1、高2であっても、また英語が苦手な人であっても、十分に使いこなすことができます。「基本例文」160個と類似表現である「類例」66個を合わせた、計226個の例文の丸暗記に、ぜひチャレンジなさることをおすすめします。
精読におすすめの参考書は?
英文法の学習、そして望ましくは構文暗記が済んだら、いよいよ精読に移ります。
精読とは、英文をなんとなく理解するのでなく、文の構造、つまり構文を正確に把握し、正しく英文を解釈することです。「英文解釈」という言い方をすることもあります。
精読(英文解釈)におすすめの参考書は次のとおりです。
「入門英文解釈の技術70」(センター8割レベル)
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「基礎英文解釈の技術100」(センター8割~MARCHレベル)
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上記「入門70」「基礎100」ともに、英文解釈に必要な技術を、例文を和訳しながら身に付けていきます。両書とも、英文解釈に必要なテクニックが、1例文につき1つずつ、見開き2ページにまとめられています。例文の構造解説が詳しいので、英文の修飾関係や構造を、何となくではなく正確に読むトレーニングに最適です。
「入門70」の方が「基礎100」よりも難易度は低くなっていますが、それでも難しい語句が出てくるので、「入門70」だからといって簡単というわけではありません。但し、両書とも脚注に語句の意味が記されているので、それを頼りにすることはできます。
英文解釈のテクニックとしては、両書とも、非常に細かく解説しているので、「目から鱗が落ちる」感覚で力をつけていく人もいますが、人によって取り組みにくく感じるかもしれません。
私自身はこの2冊を読むと、「なるほど~」と感心して、自分の勉強にもなることが多いですが、時には「これ知ってどうするよ?」と細かさが嫌になることもあります。
「入門70」→「基礎100」と両方をやることをお勧めする人もいますが、
・2冊の内容がダブっている部分がある
・「基礎100」の英文は特に読みづらい
という理由で、難関大を目指している人であっても、「入門70」→「基礎100」と両方やる必要はないと、個人的には感じています。
ましてや、最上位の「英文解釈の技術100」は、たいていの人にとってオーバーワークになってしまうので必要ないと思います。
「ポレポレ英文読解プロセス50」(MARCH~早慶レベル)
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上記「入門英文解釈70」「基礎英文解釈100」は、英文解釈の技術をポイント毎に教えるタイプの参考書です。それと違い、こちらの「ポレポレ」は、知っていることを「アウトプット」しながら確認していくタイプです。
したがって、
「入門英文解釈の技術70」→「ポレポレ」
とつないで演習をしていく勉強法も効果的です。
「ビジュアル英文解釈Part I」(センター8割~早慶レベル)
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こちらも知っている知識を使って、英文を解釈していくアウトプット型の参考書です。
ですので、上記「入門英文解釈70」「基礎英文解釈100」「”毎年出る” 頻出英文解釈」などで英文解釈の技術をインプットしたあとに、2冊目の演習用として取り組むと効果的です。
解説にクセがあるので、合う、合わないが大きく分かれる本としても知られています。
Part IIもありますが、急にレベルが上がるので、難易度が極めて高い英文が出題される大学を受験するのでない限り、Part Iをやるだけで十分です。
以上、精読(英文解釈)のトレーニングにおすすめの参考書を紹介しました。なお、問題を解いていく中で、学習したはずの文法事項を忘れていることに気付いたら、その都度復習を必ずしてください。復習を重ねることで、知識が定着していきます。
速読におすすめの参考書は?
精読(英文解釈)のトレーニングが済んだら、いよいよ最終段階の速読へと進みます。
速読力は、英語を読む量に比例して伸びていきます。したがって、英文を大量に読んで、慣れていくことが重要です。長文をたくさん読むことでスピードをアップさせつつ、精読トレーニングで培った解釈力も駆使して、英文を正しく読解できるように努めながら読んでいきます。
速読トレーニングにおすすめの参考書は次のとおりです。
「センター試験英語[読解]の点数が面白いほどとれる本」
(32の例題 + 23のチャレンジ問題 センターレベル)
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文字通りセンター長文対策向けの本ですが、センター受験に関わらず、難しすぎないので速読練習を始めるのに取り組みやすい1冊だと思います。また問題量も多いので、たっぷり演習することができます
「やっておきたい英語長文300」
(約200~400語の長文30題 センターレベル)
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「やっておきたい英語長文500」
(約400~600語の長文20題 MARCHレベル)
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「やっておきたい英語長文700」
(約600~900語の長文15題 MARCH~早慶レベル)
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「やっておきたい英語長文1000」
(約900~1600語の長文10題 早慶レベル)
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「やっておきたい英語長文」シリーズは語数に合わせてレベルが分かれているので、使いやすいと思います。付されている「標準解答時間」を目安に英文を読み、問題を解くことで、速読とはどのくらいのスピードで読むべきなのか、感覚が養われていきます。問題を解いたら、解答の「構文・語句解説」を読んで、構文を正しく理解できているか、必ず確認しましょう。
「出る!出た!英語長文14選初級編」
(400語以下14題 センターレベル)
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「出る!出た!英語長文16選中級編」
(約400~600語16題 センター~MARCHレベル)
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「出る!出た!英語長文18選上級編」
(601語以上18題 MARCH~早慶レベル)
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「出る!出た!英語長文」シリーズは解説がとても丁寧です。構造分析にページが多く割かれているので、自学自習に最適な、とても分かりやすい参考書となっています。
「精読のプラチカ」
(約300~500語の長文25題 センター~MARCHレベル)
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「速読のプラチカ」
(約450~800語の長文20題 MARCH~早慶レベル)
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「速読」「精読」とも解説がシンプルなので、物足りないと感じる人もいるかもしれません。「速読」「精読」という名前にはこだわる必要はありません。両方やってもよいし、単語数やレベルで好きな方を1冊やるのでも構いません。
「パラグラフリーディングのストラテジー① 読み方・解き方編」
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「パラグラフリーディングのストラテジー② 実践編私立大対策」
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「パラグラフリーディングのストラテジー③ 実践編国公立大対策」
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「パラグラフリーディングのストラテジー」シリーズは、①「読み方・解き方編」でパラグラフリーディングの方法論を学び、②③「実践編」でその練習をするというもの。②は私立大向けの客観問題、③は国公立大向けの記述式の演習が中心です。パラグラフリーディングについて学んでおきたいという受験生におすすめの参考書です。
以上、速読トレーニングにおすすめの参考書を紹介しました。精読トレーニングの時と同様に、ここでも学習したはずだが忘れている文法事項があることに気づいたら、その都度復習をすることに努めてください。
過去問&個別対策
精読・速読のトレーニングが済んだら、志望校の過去問をまずは1度解いてみることをおすすめします。その目的は、その時点での合格までの距離を確認し、残りの期間で何を強化すべきかを見極めるためです。また志望校の入試の特徴を知るためです。例えば自由英作文が出題される、細かい文法問題が出題される、要約問題が出題されるなど。
そして残りの期間で、弱点強化や、志望校の出題傾向に合わせた対策、暗記モノの定着に取り組みましょう。さらに本番が近くなったら、過去問演習で総仕上げをしましょう。
単語暗記に並行して取り組む
これまで英語の受験勉強のステップ:<文法→精読→速読→受験校対策>についてお話ししました。それと同時進行で進めるべきことに、「単語暗記」があります。
単語集は「ターゲット1900」「システム英単語」「DUO3.0」「速読英単語必修編」など、お好みで選べば大丈夫です。よく『おすすめの英単語集は何か?』と心配する受験生がいますが、一番よいのは、書店で実際に見比べて、自分が使いやすそうなものを選ぶことです。それが最もおすすめの単語集です。
なお、早慶上智など、英語の難易度が高い大学を受験する人は、上記に加えて「速読英単語上級編」や「単語王」などもやっておくことをおすすめします。
なお、1つ気を付けなければならないことがあります!
それは英文法の場合と同様、英単語も中学レベルが不十分でない人は、中学レベルから覚え直すことが必要だということです。
どんなに大学入試レベルの単語を完璧に覚えても、中学~高校初級レベルの単語に穴をあけたままなら、不十分な勉強法だと言わざるをえません。基礎単語の知識がなくては、大学入試の長文は決して読むことができないからです。上記に述べた精読・速読のトレーニングも、中学~高校初級レベルの単語が分からなければ、構文把握や高速で読むなど、できるわけがありません。
したがって、中学レベルの単語があやしい人は、その手当も早急にしてください!
中学範囲~高校初級レベルの英単語を勉強するためのおすすめの単語集を紹介しておきます。
「VITAL 1700 英単語・熟語」
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「VITAL1700」は、中学範囲~高1レベルの英単語・熟語を扱っています。
発音が、発音記号に加えてカタカナでも表記されているのが特徴です。英語が苦手な人も学習しやすいですね。見出し語1155語、熟語210、派生語等479が、易から難の4つのグレードに分かれて収録されています。
「速読英単語 入門編」
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「速読英単語入門編」は大学受験の単語集として定番の「速読英単語必修編」の入門版です。
「速読英単語必修編」への橋渡しとなる、中学重要語から高校初級の入試基礎語750語が収録されています。50~200語からなる英文中に含まれる英単語を、読解をしながら覚えていく方式です。このスタイルは好みが分かれます。好きなら読解練習にもなるのでおすすめですが、嫌いだと英単語を覚えることが遠回りになってしまうので注意が必要です。
「音読英単語 入門編」
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「速読英単語」の姉妹版ともいえる、おなじZ会の単語集ですが、あまり人気がないようです。しかし「速読英単語」と異なり、英文の中で読むスタイルではないのでとても使いやすくて、私は大好きです。
中学重要語からセンター基礎語までの1,200語が収録されています。[単語→フレーズ→文]の3ステップで、音読しながら覚えられるように構成されています。
まとめ
受験勉強はいつから始めるべきか? 早ければ早いほどいいです! 早く始めた人が勝ちます!
<文法→精読→速読→受験校対策>&<並行して単語暗記>の勉強法で、英語を早く仕上げましょう。英語で逃げ切り、残った時間を、他教科の勉強にまわしましょう。
予備校は不要です。しかし全くの自学自習では不安な人、講義形式で教えてもらう方がわかりやすいと感じる人は、必要に応じてスタディサプリを利用するのもおすすめです。
受験勉強はいつから始める?
早く始めた人の勝ちです!